分子量とは分子の質量の相対的な値で
分子式(CO2など)に含まれている元素の原子量の合計のことです。
今回は危険物取扱者や消防設備士などの試験によく出題される
主要な分子式に入っている5つの原子は次の通りです。
・水素(H)・・・1
・炭素(C)・・・12
・窒素(N)・・・14
・酸素(O)・・・16
・硫黄(S)・・・32
この5つは分子式をマスターする上で
覚えておかなければいけない原子です。
覚え方はチョンス(CHONS)です。
では、主要な分子式に入っている5つの原子量についてと
その覚え方について詳しく解説していきます。
目次~mokuji~
覚えるべき5つの原子量
覚えておきたい5つ原子量はこちらです↓
・水素(H)・・・1
・炭素(C)・・・12
・窒素(N)・・・14
・酸素(O)・・・16
・硫黄(S)・・・32
以上の5つを覚えて下さい。
この5つの原子は分子式でよく使われるため
特に覚えておきたい原子です。
覚え方
5つの元素と原子量を覚えるだけですが
私なりの覚え方を紹介しますのでぜひ、参考にしてください。
元素の覚え方
まず5つの元素の覚え方は
チョンス(CHONS)です。
炭素(C)、水素(H)、酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S) となります。
原子量の覚え方
次に原子量の覚え方です。
特にこれといった語呂合わせ等はありませんが
水素(H)が1、炭素(C)から12、窒素(N)14、酸素(o)16と
2ずつ上がっていき
酸素16の倍である32が硫黄と覚えましょう。
分子量の例題
※全て1molで計算します。
H2O
H2OはHが2つ、Oが1つです。
分子量は1×2+16×1=18となります。
CO2
CO2はCが1つ、Oが2つです。
分子量は12×1+16×2=44となります。
C2H2(アセチレン)
アセチレンは可燃性ガスで可燃性ガスは
消防設備士のガス漏れ検知器の取り付け位置等の問題に出てきます。
C2H2はCが2つ、Hが2つです。
分子量は12×2+1×2=26となります。
C3H6O(アセトン)
アセトンは危険物第4類に類される有機化合物です。
例題として原子量を計算しましょう。
C3H5OはCが3つ、Hが5つ、Oが1つです。
分子量は12×3+1×6+16×1=58となります。
分子量の応用
消防設備士試験ではガス漏れ検知器取付位置について
使用する可燃性ガスが空気より重いか軽いかを判断し、
取付位置を決まるという問題が出てきます。
空気より重ければガスが下に滞留する為
ガス漏れ検知器を底部に設置し、
空気より軽ければガス漏れ検知器を上部に設置します。
可燃性ガスが空気より重いか軽いか(比重)を判断できるよう
ここで練習しておきましょう。
空気の分子量
可燃性ガスの空気との比重を覚える前に
まずは空気の分子量を知る必要があります。
空気中の元素は酸素が約20%、窒素が約80%です。
・酸素(O2)は分子量が32でその20%が空気中にあるので
32×0.2=6.4になります。
次に窒素です。
・窒素(N2)は分子量が28でその80%が空気中にあるので
28×0.8=22.4になります。
この2つを足すと6.4+22.4=28.8で
空気の分子量は約29です
空気の分子量は約29というのは
必ず覚えておきましょう。
この空気と比べて分子量が重ければ下に滞留、
軽ければ上に滞留します。
分子量の応用 例題
例題1
1、アセチレンガスのガス漏れ検知器は天井か床付近、
どちらに設置するのが望ましいでしょうか。
ヒント、アセチレンガスの分子量は26です
A、天井に設置する。
→アセチレンガス(26)は空気(29)より軽い為
上に滞留します
例題2
2、炭酸ガスは空気中のどこに滞留するでしょう。
ヒント、炭酸ガス(CO2)の分子量はいくつでしょう
A、下方に滞留します。
→二酸化炭素の分子量(44)と空気の分子量(29)ですので
空気より重く、下方に滞留します。
このような問題が消防設備士試験では出てきますので
空気の分子量を覚え、取り扱うガスによって
ガス漏れ検知器の設置位置を答えられるようにしましょう。
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まとめ
・5つの元素、原子量の覚え方
チョンス(CHONS)、
水素(H)が1、炭素(C)から12、窒素(N)14、酸素(o)16と
2ずつ上がっていき、酸素16の倍である32が硫黄です。
・分子量は原子量の足し算
・分子量の応用でガス漏れ検知器の設置の問いがある
・空気の分子量は29でそこの基準に空気より軽いか重いか決まる。
チョンス(CHONS)は覚えていただけたでしょうか?
この5つの元素さえ覚えれば、
この5つの元素でできた化合物はこの世にたくさんありますので
分子量は応えるようになると思います。
ぜひもう一度CHONSだけでも覚えて下さい。